愛猫の心が読めるかも!?猫の生態や習慣を徹底調査しました

ネコの耳は最上の探知装置!耳の動きだけでその気持ちがわかる!

ネコと対になって思い浮かぶ動物と言えばネズミです。昔の日本の民家では、ネズミをとるためにネコを飼っていたということもありました。このネズミとネコの関係で面白いことが、ネコの聴覚にあります。

ネコが聞こえる音の周波数の範囲は60ヘルツ~65キロヘルツで、イヌ(40ヘルツ~47キロヘルツ)や人間(20ヘルツ~20キロヘルツ)に比べて、高音領域をカバーしています。これは、チューチューというあの高音のネズミの鳴き声を、キャッチしやすくするためのものなのです。

このネコの耳は、超高感度な探知装置になっていて、左右の耳を別々に動かして、まったく別な場所の音を聞き分けることができます。そして、かなりの精度で音の出所を検知することができるのです。

ネコを飼っている人ならわかると思いますが、ネコの耳の敏感さは、音の正体がなんであるか(敵か味方か)を瞬時に判断できるところにあります。家で寛いでいるネコが突然聞き耳を立て、逃げ出してしまう時は、自分の嫌いな人が尋ねてきたりするときで、明らかに敵味方で行動が違ってきます。

このネコの耳の動きから、ネコの気持ちを読み取ることができます。耳の動きで、ネコがどのくらい緊張状態にあるのかがわかりますので、今どんな気持ちでいるのかが推察できるのです。

普段、目覚めている時のネコの耳は、絶え間なく前後左右に動かして、周囲の音をひとつも聞き漏らすまいとしています。これが一般的な平常時のネコの状態で、多少の緊張感を持って、如何なる状況にも対応できるようにしているのです。

眠るのが大好きなネコは、うつらうつらとしている時にも、耳だけは働いています。何か周りで音や気配があると、眠っていても耳はその方向に向けられるのです。

眠っている姿がかわいいと、そっとそばに近づいたつもりでも、大体ネコは気付いているようで、耳だけをこちらに向けてきます。

何かを検知して、その場所をロックオンした時には、顔をそちらに向けて、耳を前方に突き出します。狩りの時などは、獲物の方に耳を向けながら、そろりそろりと忍び足で進んで行くのです。

それでも、常に警戒状態にいるのは疲れるものです。しばしば、ネコちゃんは呼びかけても反応が無く、耳を微動だにせず、まったく相手にしてくれない時があります。

これは、いじわるで無視しているわけではなくて、完全に安心しきっている状態なのです。常時緊張状態にある警戒態勢から開放されて、周りには敵がいないものと、気持ちが休息状態にあるということなのです。

ネコの耳が後向きになっていたら、注意が必要で、怖がらせないようにしなければなりません。この耳の状態では、ネコは極端に不安な状態になっている可能性が高いので、充分な気遣いが求められるのです。

特に、耳が頭にピッタリと張り付いたような状態では、不安を通り越して、恐怖さえ感じていると考えられますので、ちょっとした音をたてたりしても、ネコにとても悪い影響を与えてしまいます。

このように重要な探知装置で、心の内も見せてくれるネコの耳は、人間同様にメンテナンスが必要です。我が家のネコは、よく自分で耳そうじをやっているのですが、人によっては、綿棒やネコ用のウェットティッシュなどを使って、外耳だけおそうじしてあげているようです。

ネコの耳を掃除する場合は、内側のデリケートな部分を傷つけないように、細心の注意を払いながらやってあげてください。