愛猫の心が読めるかも!?猫の生態や習慣を徹底調査しました

毛づくろいしないのは【危険信号】?猫が体をなめるのは健康の証

大のきれい好きとしても知られているネコちゃんですが、どうしてそれほどにあの子達はグルーミングとも言われる「毛づくろい」をするのでしょうか?のべつまくなし、暇さえあれば、ペロペロ体中を舐めまわしています。

まずは前足にツバを付けて、その手で耳の後から顔の前まで、鼻の先まできれいに汚れを拭き取ります。また、お腹は座ったままの状態で片足上げて、股の内側まで舐めて、背中の方もここまで回るかと言うくらいに首を回して、ていねいに毛づくろいをしているその姿は、すごくホッコリさせてくれます。

毛づくろいの第一の理由は、皮膚の健康維持とされています。ネコを嫌いな人の(気がしれませんが…)最大の理屈が、その抜け毛にあるようですが、ネコは抜け毛によって発生する皮膚炎から身体を守るために、常に抜け毛・フケを掃除しているのです。

この毛づくろいは、ノミによる感染症の防止にもなっていることがわかっています。とにかくネコは、機会あるごとに毛づくろいを行なって、ごはんを食べた時の汚れや、ウンチの後の汚れ、外を出歩いた時についてくるノミ以外の寄生虫などを取り除いています。

また、「♪ネ~コはコタツでまるくなる~」と歌われているように、寒がりなネコは、毛づくろいで全身の毛の間に空間を持たせて、天然のダウンジャケットの効果で、身体を温めているのです。

寒がりなネコではありますが、ほとんど汗をかくことができないので、暑さもあまり得意ではありません。そこで、暑さ対策として毛づくろいを行なって、唾液の気化熱で体温を下げるという効果も引き出しています。

元々祖先が北アフリカの砂漠地帯で暮らしていた事から、ネコにはわずかな水分で身体を維持することができるようになっています。今では唾液の量を自在に調整して、暑い季節と涼しい季節での体温調節を行なっているのです。

ネコの毛づくろいの回数は変化した時には、充分な注意が必要です。夏のオニ暑い時に、きれい好きだからと言って、異常に毛づくろいが増えている時には、熱中症になりかけている可能性があり、よだれ・ふらつき・発熱なども見られたら、ほぼ確実に熱中症と考えられますので、お医者さんに連れて行きましょう。

毛づくろいをやる理由には、健康維持や体温調節の他にも、何らかのストレスを抱えている時の、ストレス発散ということもあります。

外回りしてきたネコちゃんが、家に入ってすぐに毛づくろいをしていることがよくあります。これは、たぶん他のネコと縄張り争いなどで一戦交えてきた後だと思われます。

戦いの時の緊張感や恐れからくるストレスを、毛づくろいによる転移行動で沈めているのです。我が家のネコは怖がりなので、外で戦いをしてきた様子でもないのに、外を歩くだけでも怖いのか、帰って来るとすぐに毛づくろいをしています。

逆に毛づくろいをあまりしなくなっても心配なものです。ストレスの増加とともに毛づくろいも増えるのは当然ですが、普段よく毛づくろいしていたネコが、ほとんど毛づくろいをしなくなったら、何か身体に異変が起きていることが考えられます。

ネコが毛づくろいしなくなるのは、ネコちゃんからの何らかの「危険信号」と判断して、日頃からよく観察しておいてください。