人に飼われる前のネコの本能が目覚めてる?猫の狭い所好きな理由

うちのネコちゃんは、とにかくよく寝場所を変えて歩きます。おばあちゃんの布団で一緒に寝ていたかと思うと、一ヶ月もすれば、客室を自室にしてベッドを占領し、また一ヶ月もすれば、今度はサンルームにある椅子の上に陣取ったりしています。

とにかく好みの居場所がいろいろと替わっていきます。それでも、ネコの好きな場所として、高いところ、あったかいところ、狭いところというのを、大体いつも選んでいるようではあります。

「キャットウォーク」と呼ばれる、工場などの高い壁際やダム・橋などの高いところに作られた通路は、ネコの高所好きから名付けられています。また、あったかいところ好きについては、コタツの中で丸くなっている姿を歌にも歌われています。

これらのネコの嗜好は、野生の頃からの習性・生態が今でも息づいているものだと思います。それでは、もうひとつの狭いところ好きについては、どんな理由があるのでしょうか?

普段ネコが丸くなって寝ている姿を見ると、やはり何かの中にスッポリ納まっているように見え、猫背という体形自体が、狭いところにフィットするようにできているのではないかとも思われます。ちょっと前には、「ねこ鍋」といって、鍋の中に丸く収まっているネコのことが話題になったりもしました。

ネコの狭いところ好きの理由として考えられることの第一は、やはり野生の頃の本能にあると考えられます。まだ、人に飼われることもなく、ごはんを自分で調達しなければならなかった時代には、狩ってきた獲物を横取りされることの無いように、すぐに狭いすみかに運ぶ必要があったのです。

すみかに運んできた獲物は、周りが壁で守られている安全な状態で、安心して食べることができ、長く現在までその記憶が習性として残ったのでしょう。ネコは習性として、一日身を隠して過ごすのが当たり前になっているのです。

ネコが身を隠す行動には、もうひとつの理由があります。それは、狩りの時に獲物から見つからないようにするためで、この時のクセもあって、体にピッタリした箱などの狭い場所に入ると、安心してしまうようなのです。

外を歩く時はもちろんのこと、家の中を歩く時にも、ネコはなるべく物陰を選んで、やや体を低めながら進んでいきます。これは、今でも身を隠す習性が残っている証拠なのでしょう。

ネコの好きな狭いところとしては、極端な例の土鍋や、ダンボール箱、紙袋、布団の中、テレビの後ろ側、タンスの上など様々です。ダンボール箱や布団の中などは、あったかいところでもあり、タンスの上は高いところでもあります。

面白い事には、狭いところといっても、必ずしも物理的に体にピッタリくっ付いていなくてもいいようです。例えば、床の上に新聞や雑誌を広げて読んでいると、ネコは決まってその上にちゃっかり座ってしまうことがあります。

紙があったかいというのもあるかもしれませんが、これは新聞や雑誌の四角く囲われたエリアが、「狭いところ」として認識され、箱などと同じような居心地よさとなっているからのようなのです。

面白い例では、床の上にヒモなどで、ネコ一匹が入れるぐらいの輪っかを作ってやると、大体のネコはその中に納まるということがわかっています。これなどは、高くもあったかくもないところで、単に狭いエリアを示されただけで興味を寄せるネコの好みがはっきりわかる例です。

ネコの居場所は、その子達の好みに合わせて、高い・あったかいに加え、狭いところを作ってあげたらよいでしょう。狭いは絶対条件ですので、第一に考えてあげると、ネコは大満足です。