愛猫の心が読めるかも!?猫の生態や習慣を徹底調査しました

爪とぎはネコの多彩な会話術!いろんなことを伝えている振る舞い

ネコは爪とぎをする生き物です。そう納得しなければ、とても飼っていられるものではありません。

ネコに限らず、狩りをする動物の多くは、至るところで爪を研いで、常に狩りの準備をしているのです。また、ネコの爪とぎには、他の気持ちを隠すような時に、代わりに行なう行動である場合もあります。

爪とぎの一番の理由、それは爪の手入れということです。狩りや防衛のために使う爪は、どんどん生え変わってくるので、いつも古くなった爪を剥がしておかなければならないのです。

研いでも古い爪が取れてこない時には、噛みちぎろうとしているのもよく見かけます。前足は爪とぎで剥がれやすいのですが、後ろ足だと噛んで取る方が多いようです。

また、立ち上がって高いところに爪とぎの跡を残そうとするのは、自分の大きさをアピールして、縄張りの確立をしているのです。クマも森の中では、自分の縄張りの木にこのような爪あとを残しています。

それにしても爪とぎが多いネコですが、次に多い爪とぎの理由が、マーキングと同じことをしているということらしいのです。ネコのあのかわいい肉球からは、ネコ独特のニオイが分泌され、爪とぎと同時に縄張りのためのマーキングとなっています。

このマーキングのような爪とぎは、飼い主に対しても行なわれます。帰宅した飼い主に身体を直接こすり付けてニオイをつける他に、立ち上がって爪とぎのような動作をして、飼い主が外から付けてきた異質なニオイを消そうとするのです。

ネコは気弱な所もある生き物です。ちょっとした悪さをして飼い主に起こられたり、外で怖い目にあってきたりすると、すぐに爪とぎを始めて、気分転換やストレス解消を行なうのです。

あと、わかり易いのが外に出たい時です。この時は、出入り口まで行って、ドアなどで爪とぎのしぐさをして、開けるように言うのです。

ネコは甘えん坊なところもあります。普段は自由気ままに、飼い主に見向きもしないネコでも、たまにはかまって欲しくなる時もあって、それに気付いてもらうように爪とぎをします。

では、ネコにとってベストな爪とぎとはどんなものでしょうか?

家の中で好みの場所を見てみると、柱・壁・木製、藤製、皮製、布製の家具などが多いようです。これらは、爪がよく引っかかり、爪あともちゃんと残せるので、ネコには絶好の爪とぎとなっています。

また、市販の爪とぎでも床に平行に置くよりも、ある程度の高さをもって垂直になっている方が、ネコの縄張りを示す欲求を満足させるようです。市販の爪とぎは新しいままだと警戒することがありますので、最初に肉球をこすり付けて、爪とぎの真似事を教えてやると良いでしょう。

爪とぎは、少なくとも30センチ以上の縦型で、節目が爪とぎ方向で、寄りかかっても倒れず、普段の寝場所近くが、ネコにとってはベストな条件となっています。どうしても、準備した爪とぎでなく、家具など家を傷つけるようなことがあったら、嫌われる事のないように、飼い主と悟られないようにして、ネコを驚かせてください。

そして、どうしても爪が引っかかって家具などを傷つけてしまう時には、爪のピンク色になっている血管などが通っている部分を避けて、爪の先っぽだけを切ってあげると良いと思います。